奇門遁甲は方位術の最高峰
奇門遁甲(きもんとんこう)は方位術の最高峰で、2000年以上の歴史があります。
古くは中国の三国時代に活躍した諸葛孔明が戦略に用いたと伝えられています。
奇門遁甲は、時と方位を使って移動して、目的を達成する占い方法です。
かつては時の権力者が国家のために軍隊を動かす兵法として活用されていましたが、現代では、兵法としてではなく、人生を勝ち抜くための開運法として活用されています。
しかし、方位の吉凶を見定める術であるという本質は変わりません。
人間は「財を得たい」、「勝負に勝ちたい」、「名誉・名声を手にしたい」、「人間関係を良くしたい」、「良縁を得たい」、「健康になりたい・維持したい」など、さまざまな願望を持っています。
それらの目的や用途に応じて使用する占盤を使い分け、選定した時刻に目的に合わせた方向へ移動することによって、達成したい願望を実現するための方位術です。
効果的な開運法
奇門遁甲は方位術であるとともに、効果的な開運法でもあります。
奇門遁甲では願望を実現するために、ある日時の吉方位を割り出して、その吉方位に向かって旅行したり、引っ越したりします。
奇門遁甲で割り出した方位に向かうことで開運の可能性が高くなります。
奇門遁甲が優れているのは、細かく目的別に方位が選べることができることです。
願望を実現するために方位を割り出して行動するのは、さまざまな目的に対して適用できます。
営業活動や病院への通院、デート、プロポーズなど、広い範囲で適用できます。
奇門遁甲の開運効果は特定の分野に限られません。
恋愛に良かったり、病気に良かったり、旅行に良かったり、交渉事に良かったり、営業に良かったりと、様々な方面での開運効果があります。
奇門遁甲の盤を作成する
奇門遁甲を使うには奇門遁甲の「盤」を作成する必要があります。
奇門遁甲におけるこの「盤」を作るのにはいくつか種類や方法が存在しますが、最もオーソドックスでよく普及しているのが活盤式とよばれるものです。
奇門遁甲では天盤と地盤を作る必要がありますが、天盤を作る際にグルグル廻す手法をとることから活盤式と呼ばれるようになりました。
この活盤式は別名、排宮式や転盤式などとも呼ばれています。
また、奇門遁甲には天盤や地盤だけでなく、さらに、時盤、日盤、月盤、年盤などが存在し、目的別に使い分けられています。
これらの中で現在、最も多く用いられているのは時盤と日盤です。
時盤とは時の方位を見るための盤であり、日盤とは日の方位を見るための盤ということになります。
これらの盤を作るには、まず局数を求めることから始めます。
局数を求めるには、遁甲暦という奇門遁甲専門の暦を参照して、その日の二十四節気を調べます。
ただ、この遁甲暦も統一されたものではなく、流派によって違っていますので、できるだけ多く普及しているものを使うのがいいでしょう。
方位を選ぶ時に一番注目すべきこと
奇門遁甲で願望を実現するために方位を選ぶ際に一番注目すべきは「八門」です。
奇門遁甲の名前にもある「門」というのは、八つの門、つまり八門を表しています。
八門には開門、休門、生門、傷門、杜門、景門、死門、驚門の八つがあります。
この中で開門、休門、生門が吉門とされ吉方位を見分ける一つの指標になります。
八門は人事百般を表すともされるので吉方位を見分ける際にとても重要です。
この八門を東西南北、北東、南東、南西、北西の八方位に配置して、それぞれの八門が廻る方位を目的別に選んで利用するようにします。
未来予測術としての奇門遁甲
奇門遁甲は方位術であり、開運法でもありますが、三式占のひとつでもあります。
奇門遁甲と太乙神数と六壬神課とをあわせて三式と呼びます。
太乙神数は天を表し、六壬神課は人を表し、奇門遁甲は地を表し、天人地すべてを占える占い技法として古くから伝わるものです。
いわば、太乙神数と六壬神課は奇門遁甲の親戚のようなものです。
太乙神数は本来、天下国家の命運や大事件、大惨事を予測するのに用られていました。
六壬神課は、陰陽師として有名な安倍晴明がよく使用したとされる術で、物事がどうすれば上手くいくようになるのかなどの決断に迫られた時に用いる未来予測術です。
この六壬神課は人事百般を見通せるとされ、プロになるとかなりの的中率を誇ります。
この六壬神課と親戚関係にある奇門遁甲は単に方位術という側面だけでなく、未来予測術としての側面もあります。
吉方位を見るという技法も予測術の一つの側面にすぎません。